毎週土曜日に放映している寅さん。
私はこの寅さんはなんていい男なんだろうと思わずにいられない。
泣いてる女がいたら「どうしたんだい」と声をかけ、怒ってる女がいたら「それを言っちゃあおしまいよ」と慰め、悲しむ女がいたら肩を抱きそっと一緒にいて世の中の世知辛さや優しさを教えてくれる。
そして毎度のことながら、美しいマドンナ達にふられる。
だが寅さん映画の素晴らしいところは、沈黙の部分なのだと時々思う。
私も黙ってるってことができたらいいな、と思う。
今回も良かった。
寅次郎、サラダ記念日、というやつを見たのだが、俵万智の俳句はなんか心にぐっさりささって響く。
昔、小学生の時の担任のK先生が俵万智の「サラダ記念日」をすごく好きだった記憶がある。
あの時私はわからなかったが、俵万智の俳句は恋愛の、特に道ならぬ恋を歌った俳句が多いようだ。
担任のK先生は、もしかしたら道ならぬ切ない恋心を抱いていたのかもしれない、とふと思う夏の日であった。
「愛人でいいのと歌う歌手がいて言ってくれるじゃないのと思う」
俵万智、サラダ記念日より引用。